今回は、出っ歯の種類と診断方法についてご紹介します。出っ歯とは、上顎の前歯もしくは上顎が前方方向に突出している、もしくはそのように見える状態です。歯科用語では「上顎前突」ともいいます。出っ歯が気になって矯正治療を検討しているという方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。出っ歯には「骨格性上顎前突」と「歯槽性上顎前突」の2種類がありますが、それぞれの特徴や診断方法をみていきましょう。
骨格性上顎前突
日本人に最も多くみられるといわれている出っ歯で、骨の位置の違いによって起こります。一見歯並びには問題がなくても出っ歯である場合は、骨格性上顎前突かもしれません。上顎の骨が過成長して下顎に比べて大きい、もしくは下顎の骨の成長が抑制されて上顎に比べて小さいことで、上顎が前方方向に突出しているように見えます。したがって、上顎の骨が前方に位置しているもの、下顎の骨が後方に位置しているもの、どちらも出っ歯と定義されます。
歯槽性上顎前突
前歯の傾斜角度によって起こる出っ歯です。上顎や下顎の大きさや位置関係が正常であったとしても、上顎の前歯が前方に傾斜していると、出っ歯と診断されます。このケースでは唇が閉じにくく、口呼吸になったりお口の中が乾燥しがちになることもあります。
出っ歯を診断するには
矯正治療を始める前の検査で撮影するセファログラムを診断に用います。セファログラム(セファロ)とは「側面頭部X線規格写真」のことで、横顔のレントゲンです。セファロには世界共通の計測点が定められており、それにより上下の顎の骨の位置や大きさ、形、歯の傾斜角度などを計測して、歯並びや噛み合わせの診断を行います。
まとめ
今回は、出っ歯の種類と診断方法についてご紹介しました。患者様ご自身で出っ歯かどうかを診断することは難しいケースもあるので、気になる場合は矯正治療の専門医に相談しましょう。次回以降のブログでは、出っ歯の原因や起こりうるリスクなどをご紹介していきます。
当院では治療実績の豊富な矯正専門医が在籍しております。カウンセリングのご予約はお電話にて承っております。